4,991円
ソフトバンクグループのニュース
―日経平均5万円乗せ達成、今後の相場ポイントや注目の投資テーマをチェック―
2025年の東京株式市場は春の「トランプショック」を乗り越えた後、急激な株価上昇が進んだダイナミックな1年だった。日経平均株価はフシ目の5万円大台を突破し、歴史的な株高となった24年に続き、25年も史上最高値を更新。辰(たつ)年から巳(み)年にかけて高値をつけやすいという「辰巳天井」の相場格言を思わせる展開となった。
●2025年の主な出来事
・1月下旬 日銀利上げ
日銀が利上げを実施。時を同じくして中国発AI「ディープシーク」への警戒感が台頭
・2月下旬 米関税政策に不安拡大
就任間もないトランプ米大統領が繰り出す関税政策に不安が広がった
・4月上旬 トランプショック
トランプ氏が全世界への「相互関税」を発表。世界同時株安に
・7月下旬 日米交渉合意
日米関税交渉が合意。不透明感が払拭され一気にリスクオン地合いへ
・9月上旬 石破首相退陣表明
7月の参院選敗北後に続投の意向を示していた石破茂首相(当時)が退陣表明
・10月下旬 日経平均5万円到達
月初の自民党総裁選で高市早苗氏(現首相)が勝利し、政策期待が高まった
・11月上旬 AIバブル懸念
AI投資へのバブル懸念からハイテク株に変調の兆し
・12月中旬 再び日銀利上げ
日銀が年内2回目の利上げを実施。政策金利は0.5%から0.75%に
●2025年相場前半の振り返り 株価に影響を与えたニュースとは
25年前半の株式相場は、1月に就任したトランプ大統領の動向に大きく揺さぶられる格好となった。就任早々、かねてから公約に掲げていた関税政策を矢継ぎ早に打ち出し、マーケットのセンチメントは徐々に悪化。日銀の1月利上げや中国発の格安AI「ディープシーク」を巡る懸念をこなし、日経平均は24年後半から続くボックス圏(3万8000~4万円前後)を維持してきたが、これを2月下旬に割り込んだ。その後も冴えない地合いが続き、投資家の不安はじわじわと増大。この後の大暴落へとつながっていった。
新年度に入り、トランプ氏が全世界を対象とした「相互関税」の導入を発表した。世界経済への打撃が警戒され、各国の株式市場は混乱し売りが売りを呼ぶ展開に。日経平均も暴落し、4月7日に3万1136円(終値ベース)まで下落。この年の最安値をつけた。直後にトランプ氏が態度を軟化させ、相互関税の一時停止を発表。過度な悲観ムードが後退し、今度はリスクオフの巻き戻しで全体相場は急上昇に転じた。買い戻しの動きが広がり、程なくして暴落前の3万8000円水準まで値を戻した。
●年後半は株高加速、高市政権の政策期待で
買い戻しの流れは続き、年後半に入ったタイミングで日経平均は4万円前後の水準まで回復した。こうしたなか、7月23日に相互関税を巡る日米交渉が合意に至り、先行き不透明感が払拭。8月には前年夏の高値(4万2224円)を上回り、再び最高値を更新した。なおも日経平均の上げ足は止まらず、7月参院選での与党敗北以降、混迷を極めた国内政局を横目に上昇トレンドを加速。9月に石破首相が退陣を表明したことで次期政権への政策期待が高まり、その後の自民党総裁選で積極財政派とされる高市氏が勝利すると全体相場は一段高へと舞い上がった。日経平均は初の5万円大台を突破し、10月31日に5万2411円(終値ベース)の高値をつけた。ここまでの急ピッチな上昇にさすがに警戒感が高まり、11月以降は冴えない展開に。これまで相場を牽引してきたAI・半導体関連株にも変調の兆しが現れ始めた。円安を背景に日銀による早期利上げ観測が台頭し、これも相場の上値を抑える要因となった。12月に日銀は年内2回目の利上げに踏み切った。
●2026年の相場はどうなる? 焦点は「日銀の利上げ」
さて、26年の相場はどうなるだろうか。マーケットの話題の中心は日銀の追加利上げを巡る動きになるだろう。利上げは一般的に景気を冷やし、株価に逆風となる。折しも、この年の干支である午(うま)にちなんだ相場格言は、調整局面入りを示唆する「午尻下がり」だ。米国の金融政策からも目が離せない。5月に米連邦準備制度理事会(FRB)議長の交代が予定されており、これまでの政策路線に変化が生じる可能性がある。
政治面では11月の米中間選挙に注目だ。中間選挙は与党にとって厳しい結果となりやすく、現在共和党が多数派を占める上下両院が「ねじれ状態」となることも想定される。その場合、先の読めないトランプ米政権に一定の歯止めがかかるとしてポジティブ視されるのか、あるいは政治の停滞を招くとしてネガティブ視されるのか判断が分かれそうだ。日本では、自民党と日本維新の会の連立政権の動向に引き続き関心が集まるだろう。高市政権の今後の支持率次第で衆院解散・総選挙に向けた思惑が高まるかもしれない。
このほか話題となりそうな投資テーマを押さえておくこともポイントだ。冬季五輪などの開催を見据え「スポーツ」が要チェックとなる。話題が尽きない「AI」「半導体」には来年も投資家の熱い視線が注がれることだろう。「量子コンピュータ」をはじめとする新技術に関するトピックも見逃せない。安全保障の観点から現実世界の「防衛」、ネット空間上の「サイバーセキュリティ」に対する注目度もますます高まりそうだ。
●2026年注目の株テーマ
【スポーツ】
26年は2月のミラノ・コルティナ冬季五輪、3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、6月のサッカーワールドカップと国際大会が目白押しだ。大型のスポーツイベントが行われると、株式市場ではその経済波及効果に期待してスポーツ関連株に関心が向かいやすい。関連銘柄にはスポーツウェアやシューズ、野球やテニス、ゴルフなど各競技用品を手掛けるメーカーに加え、こうした商品を取り扱う専門店の運営会社などがある。
代表的な銘柄:アシックス <7936> [東証P]、ヨネックス <7906> [東証S]、ミズノ <8022> [東証P]、ゴールドウイン <8111> [東証P]、アルペン <3028> [東証P]
【AI】
AIブームが根強く続いている。米国をはじめ各国・企業で大型投資が相次ぎ、あらゆる業界や領域で活用に向けた動きが活発化している。今後ますます普及していくことが見込まれ、株式市場では高成長が期待できる有力テーマとして投資家の人気が集中。半導体からデータセンター、電線、素材、電力に至るまで物色の裾野は広がりをみせている。AIと現実世界のロボットなどを組み合わせた「フィジカルAI」に絡む銘柄群も見逃せない。
代表的な銘柄:ソフトバンクグループ <9984> [東証P]、NTT <9432> [東証P]、NEC <6701> [東証P]、富士通 <6702> [東証P]、ファナック <6954> [東証P]
【半導体】
半導体は電子機器や家電、産業機械など、あらゆる製品に組み込まれていることから「産業のコメ」と呼ばれている。AIを含むデジタル技術の進展に伴う需要拡大が確実視され、株式市場での注目度は高い。日本は半導体製造装置や部材・部品に強みを持ち、各分野で高い世界シェアを誇る企業も数多く存在する。経済安全保障の観点から半導体の生産設備を増強する動きは各国で広がっており、関連企業は恩恵を享受することだろう。
代表的な銘柄:アドバンテスト <6857> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]、ディスコ <6146> [東証P]、レーザーテック <6920> [東証P]、キオクシアホールディングス <285A> [東証P]
【量子コンピュータ】
AIと同じく、近未来の社会を一変させる可能性を秘めた新技術はさまざまある。その一つ、株式市場で高い関心を集めているのが「量子コンピュータ」だ。従来のスーパーコンピューターで何年もかかるような複雑な計算を瞬時に解くことができるとあって世界中で開発が進められており、日本もこれに遅れるわけにはいかない。国は量子技術を成長戦略や経済安全保障上の重要分野の一つに位置づけ、研究開発を後押しする姿勢を打ち出している。
代表的な銘柄:浜松ホトニクス <6965> [東証P]、フィックスターズ <3687> [東証P]、テラスカイ <3915> [東証P]、エヌエフホールディングス <6864> [東証S]、HPCシステムズ <6597> [東証G]
【防衛】
ウクライナ戦争や中東情勢を巡って世界の地政学リスクは増大し、各国の軍事費は増加傾向にある。日本も例外ではなく、近隣の中国や北朝鮮、ロシアの脅威を念頭に対応が急がれる。政府は防衛費をGDP比1%程度から2%へ引き上げる目標の達成時期を当初の27年度から25年度へ前倒しする方針だ。また、将来の更なる増額も視野に安全保障関連3文書の改定も目指す構えにある。関連銘柄は息の長い相場になるだろう。
代表的な銘柄:三菱重工業 <7011> [東証P]、IHI <7013> [東証P]、日本製鋼所 <5631> [東証P]、新明和工業 <7224> [東証P]、石川製作所 <6208> [東証S]
【サイバーセキュリティ】
企業のサイバー被害に関するニュースをよく目にする。25年には飲料大手アサヒグループホールディングス <2502> [東証P]、オフィス通販大手アスクル <2678> [東証P]でランサムウェア(身代金要求型ウイルス)によるシステム障害が相次ぎ発生。24年に出版大手KADOKAWA <9468> [東証P]が大規模なサイバー攻撃を受けたことも記憶に新しい。社会全体の危機意識の高まりとともに、関連製品・サービスを手掛ける企業が活躍する場面は増えそうだ。
代表的な銘柄:トレンドマイクロ <4704> [東証P]、FFRIセキュリティ <3692> [東証G]、サイバーセキュリティクラウド <4493> [東証G]、HENNGE <4475> [東証G]、デジタルアーツ <2326> [東証P]
株探ニュース
この銘柄の最新ニュース
SBGのニュース一覧- 2025年【投資テーマ】年間ランキング <年末特別企画> 今日 10:00
- 株価指数先物【引け後】 売り一巡後は5万0500円水準での底堅い動き 2025/12/30
- [PTS]ナイトタイムセッション17時30分時点 上昇88銘柄・下落75銘柄(東証終値比) 2025/12/30
- 【↓】日経平均 大引け| 続落、米株安を受け持ち高整理の売り優勢 (12月30日) 2025/12/30
- 日経平均寄与度ランキング(大引け)~日経平均は続落、ソフトバンクGやアドバンテストが2銘柄で約106円分押し下げ 2025/12/30
「#相場見通し」 の最新ニュース
マーケットニュース
- シカゴ日経平均先物 大取終値比 100円高 (12月30日) (12/31)
- ダウ平均は3日続落 FOMC議事録への限定的=米国株概況 (12/31)
- 2025年のIPO(新規公開株)【初値上昇率】ベスト50! <年末特別企画> (12/31)
- 米国市場データ NYダウは94ドル安と3日続落 (12月30日) (12/31)
おすすめ条件でスクリーニングされた銘柄を見る
ソフトバンクグループの取引履歴を振り返りませんか?
ソフトバンクグループの株を取引したことがありますか?みんかぶアセットプランナーに取引口座を連携すると売買履歴をチャート上にプロットし、自分の取引を視覚的に確認することができます。
アセットプランナーの取引履歴機能とは
※アセプラを初めてご利用の場合は会員登録からお手続き下さい。