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半導体セクター未開の最強株高エリア、沸騰する「化学株」厳選5銘柄 <株探トップ特集>

配信元:株探
投稿:2025/12/27 19:30

―日本のお家芸・半導体材料分野は株高の鉱脈、中期成長トレンド突入の銘柄群を追う―

 週末26日の東京株式市場では、日経平均株価が後半伸び悩んだとはいえ、一時500円超の上昇で5万1000円台を目前に捉える場面があった。TOPIXも上値指向で、こちらは後場に値を消し下げに転じる場面はあったものの、一時は前週15日につけた3431.47の史上最高値を上回って推移するなど盛り上がった。このほか大型株指数、中型株指数、小型株指数すべてプラスで引けている。

 前日の欧米株市場やアジア株市場は総じて休場となったが、この日の東京市場はクリスマスの余韻が残るなか、商いこそ盛り上がりを欠いたものの個人投資家の物色意欲は旺盛だった。12月の権利付き最終売買日、つまりは実質年内最終日でもあったのだが、「閑散に売り無し」というよりは、2026年相場という次のステージに向けた投資家の期待が投影されたような地合いであったようにも見える。

●AI・半導体関連が上げ潮相場を先導した1年

 25年の株式市場を振り返ると、日経平均は3万9000円台でスタートしたが、4月上旬に暴落に見舞われ、一時3万1000円台まで売り叩かれる場面があった。しかし、そこから驚異的な復活を遂げ、まさか4万円台はおろか5万円台に乗せるとは誰もが予想し得なかったはずである。株高を牽引した立役者はソフトバンクグループ <9984> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]といった AIや 半導体関連の主力銘柄であったことは論をまたない。

 生成AIの加速度的な進化を背景に、米国を基点とするAI関連株人気が東京市場にも伝播したが、その中で世界の視線を一身に集めたのは、米半導体大手エヌビディアであった。エヌビディアが製造するGPU(画像処理半導体)はAIデータセンター向けで爆発的な需要を捉え、同社の業績と株価を大変貌させたが、この“エヌビディア・エフェクト”が東京市場の景色をも大きく変えることになる。同社に 半導体検査装置を納入するアドテストをはじめ半導体関連株を強く刺激し、株価の居どころを変える銘柄が相次いだ。AIへの投資需要が盛り上がれば、それはイコール、AIデータセンター向けで特需を享受する半導体業界への追い風となる。このシナリオが東京市場でも一気に立ち上がった。

 12月に入ってからは、巨額なAIへの投資が商業的に回収の利かない過剰投資であるという否定的な論調が強まり、エヌビディアを筆頭に関連株に売られる銘柄が目立つようになったが、米国では足もとでそうしたバブル論をかざしてショート戦略をとった向きの買い戻しが観測されている。AIバブル論議はこれからも折に触れて繰り返されそうだが、AIが社会の生産性を急速に高めている現状は偽りのないものであり、米国のビッグテックなどの動きは、たとえ初期投資が大きくても長い目で見れば回収できるという自信とリサーチに基づいた経営判断によるものだ。極論すればAIバブルが発生しているとしても、今はその入り口に過ぎず、破綻リスクをハヤすのは時期尚早といえる。

●半導体材料を成長ドライバーとする化学メーカー

 この流れを把握したうえで、生成AI市場拡大で恩恵を受ける半導体関連やその周辺株に目を向けると、まだスポットライトを浴びていない有望株が化学セクターに多く存在することが分かる。総合化学メーカーは採算性の低下しているエチレンプラントの生産能力を縮小させる一方、 半導体材料を成長分野とみなし、仕切り直す動きが目立つようになった。住友化学 <4005> [東証P]は今年3月に打ち出した28年3月期を最終年度とする中期経営計画で、投下資本利益率を大幅に引き上げる計画を発表したが、事業部別では半導体材料などの情報通信技術(ICT)分野に重心を乗せる方針を明示している。

 米アマゾンやグーグルなどのハイパースケーラーが、 データセンターなどのAIインフラ構築に力を入れるなか、化学メーカーは石化事業で鍛錬を重ねた高分子制御技術などがアドバンテージとなり、半導体材料分野における活躍の度合いが高まっている。微細な回路を描き出す露光工程で必須の材料であるフォトレジストなどはその典型で、住友化のほか信越化学工業 <4063> [東証P]、富士フイルムホールディングス <4901> [東証P]など上位5社で実に世界シェア9割を占有するともいわれている。

●日本は半導体サプライチェーンの要衝を担う

 かつて半導体チップ製造で世界上位を独占していた日本メーカーは、近年はトップ10に1社もランクインできない状況にあり、その凋落ぶりは否定しようがない。しかし、半導体製造装置と半導体材料という2つの分野においては、世界屈指のシェアを持つ企業群で要塞を築き上げているような状態にある。個別企業を挙げれば、例えば信越化は上記のようにフォトレジストでも上位だが、半導体の基板となるシリコンウエハーでは世界ベースで約半分のシェアを確保する圧倒的な存在だ。2番手がSUMCO <3436> [東証P]で、この2社だけで世界中に出回っているシリコンウエハーの6~7割程度を提供しているといわれる。

 また、ウエハーやレジスト、CMPスラリーなど主要半導体材料を総合しても推計で世界の5割前後を日本企業が製造している。半導体材料という範疇では米国メーカーのシェアは1割程度、中国メーカーに至っては数パーセントに過ぎないのだ。したがって、経済安全保障で重視される半導体サプライチェーンの確保において、日本は世界で最も重要なポジションを担っているという解釈も可能であり、いうまでもなく化学セクターはその要衝といえるのである。

 今回のトップ特集では、生成AI時代の必須インフラとなり得る先端半導体分野で、サプライチェーンの要となる化学株の中から将来性の高い有望株を5銘柄厳選エントリーした。

●これから株高本番へ向かう要注目の化学株5選

【ラサ工は高純度リン酸主力に成長トレンド邁進】

 ラサ工業 <4022> [東証P]は化成品を軸に機械や電子材料を手掛ける中堅化学メーカーだが、沖縄ラサ島でのリン鉱石採掘を発祥とし、現在も半導体向け高純度リン酸を収益の主力としており、その商品シェアは世界トップに位置する。特にアジア市場でのビジネス展開力が際立っており、半導体受託生産世界最大手のTSMCのトップサプライヤーとして存在感を示す。このほか電子材料部門でも半導体の製造工程で使われるレジスト剥離剤や塗布剤を手掛け、需要を開拓している。業績も好調だ。営業利益は25年3月期の32%増益に続き、26年3月期も前期比7.7%増の51億円と連続最高益を会社側では見込むが、上期時点で28億6000万円(前年同期比68.5%増)を達成しており、進捗率を考慮して増額修正含みだ。21年3月期以降毎期増配を続けるなど株主還元姿勢も評価される。

 株価は12月16日ザラ場に6330円の年初来高値をつけた直後に利益確定売りを浴び5000円台に押し返されたが、6000円大台絡みの攻防は中長期上昇トレンドの踊り場に過ぎないと判断される。月足チャートでみると今年5月から12月まで8カ月連続陽線を形成するなど非常に強いトレンドを示している。上場来高値は今から35年以上前につけた1万5142円90銭(修正後株価)だが、天井の高さも魅力といえよう。

【四国化HDは先端半導体材料を武器に実力開花】

 四国化成ホールディングス <4099> [東証P]はラジアルタイヤ向け原料(不溶性硫黄)を筆頭に化学品が売上高の7割を占めるが、そのなか持ち前の有機合成力を駆使して先端半導体向け材料などにも傾注している。材料の特性改善などの課題に対応した新規開発で顧客ニーズを囲い込む。11月中旬にはタイに新会社を設立したことを発表し、東南アジアでの半導体向けを中心とした電子化学材料の販売強化に動いている。また、研究開発体制の強化にも取り組んでおり、その拠点であるR&Dセンターを同社敷地内に新設する計画にあり27年12月に完工予定だ。25年12月期の営業利益は前期比2.7%増の100億円を見込むが上振れる可能性もある。更に26年12月期についてはM&A効果なども寄与してトップラインが押し上げられることで、営業利益も2ケタ成長路線への回帰が見込まれる。

 株価は4月以降、一貫して強力な下値切り上げ波動を形成してきたが、直近は12月1日に2885円で上場来高値を形成後に利食われ3連続陰線を形成した。だが、その後は再びジリ高歩調に転じている。投資指標面でも割高感は意識されず、上値慕いの動きに徐々に勢いが加わる公算も大きい。信用買い残は枯れ切った状態で直近信用倍率は0.48倍。良好な株式需給関係を背景に青空圏を走る展開で、3000円台活躍に向かいそうだ。

【大有機はレジスト原料の生産増強で収益飛躍へ】

 大阪有機化学工業 <4187> [東証P]は特殊アクリル酸エステルで強みを発揮する独立系化学メーカーで、化成品、電子材料、機能化学品を収益の3本柱としている。このなか利益貢献度の大きい電子材料部門では、半導体レジスト用の原料(感光性材料)として高品質のアクリルモノマーの開発を手掛けている。とりわけ半導体製造工程で使われるArFエキシマレーザーに対応したレジスト原料が収益を押し上げており、25年11月期は営業利益段階で従来計画の50億円から61億円(前の期比32%増)に大幅増額した。同時に22年11月期に達成した過去最高を更新する見通しとなっている。今期は最先端のEUVレジスト原料の需要回復も利益成長に寄与しそうだ。また、レジスト原料への旺盛な引き合いを背景に生産能力増強に向けた布石にも余念がなく、山形県の酒田工場に約100億円を投じて半導体関連材料の新設備を建設する計画(完成予定は28年)だ。

 株価は調整局面を交えながらも4月以降は強力な中長期上昇波を形成中。26年11月期も2ケタ成長が視野に入るだけに、上値指向に変化はなさそうだ。当面は昨年7月につけた4255円の高値奪回が第1目標として意識されるが、中勢トレンドでは21年4月につけた上場来高値4685円クリアも十分可能とみられる。

【ステラケミは半導体用フッ素化合物で世界屈指】

 ステラ ケミファ <4109> [東証P]はフッ素化合物(高純度薬品)で世界トップクラスの競争力を誇っている。このフッ素化合物は半導体の洗浄およびエッチングの際に使う薬液として極めて必須性が高く、半導体微細化のプロセスにおいて大きく貢献してきた。このほか、同社が製造する濃縮ホウ酸は原子力施設の中性子吸収などで高水準の需要があり、26年3月期上期(25年4~9月)は大型案件が寄与し利益成長に反映された。26年3月期通期はトップラインが前期比横ばい見通しにあるなか、原料コストの上昇により利益率が低減し、営業利益は前期比5.5%減の41億円と伸び悩む見込み。しかし、続く27年3月期については、コスト高に対する製品価格への転嫁が浸透することで、2ケタ近い増益で切り返す公算が十分にある。株主還元姿勢にも抜かりなく、今期年間配当は170円を計画、配当利回りに換算して4%前後と高く、中期保有対象としても妙味がある。

 株価は調整を交えながらも徐々に下値を切り上げる展開で、12月下旬には日足一目均衡表の雲を明確にクリアしてきた。年初の1月10日につけた4555円が今年の高値となっているが、ここを早晩上抜く可能性は高い。出来高流動性に乏しい面もあるが、信用買い残が低水準で需給面の重石が意識されにくいのは強みといえる。

【住友ベは封止材ハイエンド品の成長期待膨らむ】

 住友ベークライト <4203> [東証P]は熱硬化性樹脂の加工などで抜群の実績を持ち、自動車や航空機、医療・バイオ分野など幅広い業界のニーズに応えるが、そのなか商品シェア世界首位に位置する半導体封止材(エポキシ樹脂成形材料)が収益押し上げに大きく貢献している。封止材は高品質のハイエンド品において中国市場をほぼ掌中に収めた状態で、今後も高水準の伸びが続く可能性は高く、これが同社の中期成長シナリオを裏付けている。AI半導体関連では顆粒封止材(圧縮成形用封止材樹脂)のほかMUF(モールドアンダーフィル)技術で高評価を確立させ、今後に期待が大きい。26年3月期の売上高は前期比1.7%増の3100億円予想と小幅ながら増収を確保し、ピーク更新基調を続ける見通しにあるほか、営業利益は同25%増の310億円と20年ぶりに過去最高となる見込み。パワーモジュール材料など好採算商品の強化で足もとの利益率改善も進んでいる。

 株価は12月15日に5394円の戻り高値形成後、押し目を入れているものの早晩切り返し、戻り高値奪回から11月4日につけた上場来高値5489円の更新も期待できる。直近はアセットマネジメントOneが保有株を減らしたものの、機関投資家とみられる実需買いが受け皿として機能しており、中期上値指向に変化はなさそうだ。



株探ニュース
配信元: 株探

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