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サンワテクノスのニュース
*14:04JST サンワテクノス Research Memo(4):ものづくりのベストパートナーを目指す
■長期ビジョンと中期経営計画
1. 長期ビジョンと前中期経営計画の振り返り
サンワテクノス<8137>グループは、社是「人を創り 会社を興し 社会に尽くす」の下、グローバルネットワークを活用し、顧客へ「最新の情報」「ニーズを捉えたソリューション」「安全安心のサービス」を提供するとともに、パートナー企業との協業により、産業の振興、持続可能な社会の実現に貢献してきた。ここ数年はグローバルな社会情勢の変化が著しく、市場環境も目まぐるしく変化していることから、同社グループの目指す方向性をより明確にするため、2030年の未来に向けた長期ビジョン「SUN-WA Vision 2030」を策定した(2022年5月発表)。長期ビジョンにおけるミッション(使命・存在価値)、ビジョン(同社グループが目指す姿)、バリュー(ミッションを果たしビジョンを実現するための価値観)については以下のとおりとなる。
ミッションについては「世界中の技術をつなぎ 新たな価値を創造し 豊かな社会づくりを支える」と定義し、グローバルネットワークを生かして、最新の技術提案と最適な製品を提供することで持続可能な社会の発展に貢献する。また、ビジョンとして「“やりたいこと”を“できる”に変える、ものづくりのベストパートナー」を目指すことを掲げた。
ミッションを果たしビジョンを実現するためのバリュー(価値観)については、「顧客志向」「チャレンジ精神」「チームワークとコミュニケーション」の3つのポイントを挙げている。「顧客志向」では、常に顧客目線で物事を考え、価値観を共有することで真の顧客ニーズをくみ取り、最良の理解者として全力を尽くす。「チャレンジ精神」では、自らの成長のために高い目標を掲げ、変化を恐れず前向きに挑戦することで創造性・専門性を高め、企業活力の向上を図る。また「チームワークとコミュニケーション」では、相手を尊重し、違いを理解し、その価値を認めることで新たな価値を創造する。また、パートナー企業を大切にしていくことで総合力を発揮するとしている。
業績目標として2030年度に営業利益100億円の達成を目指しており、目標達成のための実行プランとして3ヶ年の中期経営計画を策定し、各種施策に取り組んでいる。2023年3月期から2025年3月期までの第11次中期経営計画では、最重要経営指標を「売上高」から「営業利益」に変更し、最終年度となる2025年3月期に営業利益70億円の目標を掲げると同時に、PBR1.0倍超の早期実現を目標に掲げた。
営業利益については、1年目に76億円と目標を超過したものの、市場環境の悪化により2025年3月期は35億円と尻すぼみとなった。ただ、2014年3月期以降の3ヶ年累計業績をたどってみると、2023年3月期から2025年3月期の売上高は前3ヶ年と比較して売上高で14.0%増、営業利益で97.1%増となっており、特に営業利益で大躍進を遂げた。また、営業利益率についても2014年3月期から2022年3月期までの9年間累計で2.5%であったのに対して、2025年3月期までの3ヶ年累計では3.6%に上昇しており、「営業利益」を最重要経営指標として取り組んできた成果が出たものと弊社では評価している。設備投資関連の企業については設備投資サイクルによって業績変動が大きくなる傾向にあるため、中期経営計画を評価する際も単年度の業績だけで評価するのではなく、計画期間内の累計業績で評価するほうが好ましい。一方で、PBRの1.0倍超達成という目標については、株主優待制度の導入や配当方針の見直しなど株主還元策を拡充したことで一定の成果は見られたものの、いまだ0.7倍に留まっており、今後に課題を残す格好となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 長期ビジョンと前中期経営計画の振り返り
サンワテクノス<8137>グループは、社是「人を創り 会社を興し 社会に尽くす」の下、グローバルネットワークを活用し、顧客へ「最新の情報」「ニーズを捉えたソリューション」「安全安心のサービス」を提供するとともに、パートナー企業との協業により、産業の振興、持続可能な社会の実現に貢献してきた。ここ数年はグローバルな社会情勢の変化が著しく、市場環境も目まぐるしく変化していることから、同社グループの目指す方向性をより明確にするため、2030年の未来に向けた長期ビジョン「SUN-WA Vision 2030」を策定した(2022年5月発表)。長期ビジョンにおけるミッション(使命・存在価値)、ビジョン(同社グループが目指す姿)、バリュー(ミッションを果たしビジョンを実現するための価値観)については以下のとおりとなる。
ミッションについては「世界中の技術をつなぎ 新たな価値を創造し 豊かな社会づくりを支える」と定義し、グローバルネットワークを生かして、最新の技術提案と最適な製品を提供することで持続可能な社会の発展に貢献する。また、ビジョンとして「“やりたいこと”を“できる”に変える、ものづくりのベストパートナー」を目指すことを掲げた。
ミッションを果たしビジョンを実現するためのバリュー(価値観)については、「顧客志向」「チャレンジ精神」「チームワークとコミュニケーション」の3つのポイントを挙げている。「顧客志向」では、常に顧客目線で物事を考え、価値観を共有することで真の顧客ニーズをくみ取り、最良の理解者として全力を尽くす。「チャレンジ精神」では、自らの成長のために高い目標を掲げ、変化を恐れず前向きに挑戦することで創造性・専門性を高め、企業活力の向上を図る。また「チームワークとコミュニケーション」では、相手を尊重し、違いを理解し、その価値を認めることで新たな価値を創造する。また、パートナー企業を大切にしていくことで総合力を発揮するとしている。
業績目標として2030年度に営業利益100億円の達成を目指しており、目標達成のための実行プランとして3ヶ年の中期経営計画を策定し、各種施策に取り組んでいる。2023年3月期から2025年3月期までの第11次中期経営計画では、最重要経営指標を「売上高」から「営業利益」に変更し、最終年度となる2025年3月期に営業利益70億円の目標を掲げると同時に、PBR1.0倍超の早期実現を目標に掲げた。
営業利益については、1年目に76億円と目標を超過したものの、市場環境の悪化により2025年3月期は35億円と尻すぼみとなった。ただ、2014年3月期以降の3ヶ年累計業績をたどってみると、2023年3月期から2025年3月期の売上高は前3ヶ年と比較して売上高で14.0%増、営業利益で97.1%増となっており、特に営業利益で大躍進を遂げた。また、営業利益率についても2014年3月期から2022年3月期までの9年間累計で2.5%であったのに対して、2025年3月期までの3ヶ年累計では3.6%に上昇しており、「営業利益」を最重要経営指標として取り組んできた成果が出たものと弊社では評価している。設備投資関連の企業については設備投資サイクルによって業績変動が大きくなる傾向にあるため、中期経営計画を評価する際も単年度の業績だけで評価するのではなく、計画期間内の累計業績で評価するほうが好ましい。一方で、PBRの1.0倍超達成という目標については、株主優待制度の導入や配当方針の見直しなど株主還元策を拡充したことで一定の成果は見られたものの、いまだ0.7倍に留まっており、今後に課題を残す格好となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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