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【QAあり】キッズスター、25年度は過去最高益を計画 ごっこランドのパビリオン数・リアルイベント開催数の急増、海外展開も推進

投稿:2025/02/25 17:00

今回のポイント

平田全広氏(以下、平田):株式会社キッズスター代表取締役の平田です。本日はお忙しい中、決算説明会にご参加いただき誠にありがとうございます。2024年12月期決算概要についてご説明します。

今回のポイントです。まず2024年12月期の数字としては、想定どおり着地できました。さらに、2025年12月期においても、「ごっこランド」パビリオンの受注が順調に進んでいます。

2025年度より本格展開していくリアルイベント事業である「ごっこランドEXPO」の引き合いも非常に強く、2024年度の6倍の30ヶ所開催に向けて順調に進んでいます。そして、2025年1月に「ごっこランド」のプレイ回数が過去最高を記録し、成長ポテンシャルが上がっています。以上を順を追ってご説明します。

目次

目次はスライドのとおりです。

当社事業の全体像と強み

まずは、まだ当社のことをよく知られていない方も多いため、あらためて弊社の事業のビジネスモデルをご説明します。

「ごっこランド」のビジネスモデル

当社の主力事業の「ごっこランド」アプリのご紹介となります。ユーザーは、完全無料で150個以上のお仕事社会体験ゲームができるアプリとなっています。わかりやすいイメージとしては、「キッザニア」のデジタル版のようなものだと認識してもらえればと思っています。

毎月2,000万回以上遊ばれるこのアプリには、企業はパビリオンという形式で出店が可能で、現在は月額の定額制の2年契約で参画いただき、その後も継続いただければ、継続的に出店料をいただきサービス運営を行っているかたちです。現在88店の出店で、累計ダウンロードも750万回を超えてきています。

「ごっこランド」の受注から出店の流れ

実際のアプリのゲーム開発には約6ヶ月かかっています。開発が終了し、実際ゲームが配信された時点から2年間、月次で売上が計上されます。

したがいまして、約6か月後の売上をある程度の確度で予見可能であるビジネスとなっています。

「ごっこランドEXPO」~リアル展開~

「ごっこランド」のリアルイベント事業である「ごっこランドEXPO」についてのご説明です。大型のショッピングモールなどで、参画いただいた出店企業さまのオリジナルのワークショップを開催し、お子さまには無料でご参加いただけるような内容となっています。

ビジネスモデルとしては、お子さまは無料です。収入源は2つありまして、集客・来場者満足度向上につながるとして、施設側からイベントの運営委託料として報酬をいただいています。加えて、参画いただいた企業さまからは、イベントの出店料として報酬をいただいている状況です。

「ごっこランド」ブランドのアジア展開

「ごっこランド」のビジネスの拡大、成長を考える上での重要な要素として、アジア展開があります。

現在、子どもが増え続け経済成長をする中、これからさらに子ども市場が拡大期に入っていくアジア地域において、「ごっこランド」アプリや「ごっこランドEXPO」、デジタルとリアルのセットで拡大していきたいと考えています。

日本で築いた「ごっこランド」ブランドの立ち位置をアジアにおいても再現し、類似サービスがアジアにおいてまだない状況ですので、いち早く展開し、日本同様ナンバーワンの立ち位置を目指していきたいと考えています。

2024年12月期 第4四半期業績

2024年第4四半期のご説明となります。

業績概要 第4四半期

第4四半期は前年同期比で大きく伸ばすことができました。売上高は34.1パーセント増収、営業利益も96.3パーセントの増益となりました。

第4四半期のトピックス

増収増益の要因としては、パビリオンの新規出店が相次いだこと、また、トヨタ自動車さまと進めてきた「ポニット ポケットアドベンチャー」アプリが予定どおりリリースできたことが挙げられます。

四半期業績推移

四半期ごとの業績推移を見ても、着実に成長を積み重ねてきています。

累計ダウンロード数とプレイ回数の推移

ダウンロード数は累計750万回を超え、順調に伸ばしてきています。

プレイ回数に関しては、10月、11月、12月は昨年対比10パーセント以上の伸びが戻ってきています。それまで1桁パーセントの伸びで停滞感もございましたが、そこから脱却し、さらなる成長の兆しが見えてきています。さらに、今年1月は過去最高を出しているところなど、後ほど詳しく説明したいと思います。

パビリオン数の推移

パビリオン数も想定どおり88店で着地することができ、純増数としては過去最高となりました。

2024年12月期 通期業績概要

通期の数値となります。

業績概要2024年12月期

おおむね計画どおりの着地となりました。新規上場コストを吸収しつつ、過去最高の営業利益を達成することができました。

リアル事業「ごっこランドEXPO」のトライアル実施

1つ目のトピックスとして、トライアルで実施した「ごっこランドEXPO」はすべての会場で想定以上のユーザーの参加があり、非常に大盛況に終わりました。

ユーザーアンケートでも高い評価を得ることができ、「ごっこランドEXPO」のさらなるビジネスとしての可能性を感じることができました。

ベトナム版「Gokko World」は好調に推移

もう1つのトピックスは、ベトナムで配信開始した「Gokko World」です。こちらは想定以上の立ち上がりで、約1年で120万ダウンロードを達成し、さらにダウンロード数の伸びは加速してきています。

その中で第1号パビリオンとして、キユーピーベトナムさまにも参画いただきました。これからより本格営業に入るための下準備はできたと感じています。

成長戦略と2025年12月期の計画

2025年12月期の計画値をご説明します。

リアル事業「ごっこランドEXPO」の本格展開を開始

今期一番の重点ポイントとなるのが、2025年度より本格展開する「ごっこランドEXPO」となります。

ご参加いただいたお子さまや、ファミリー、出店企業さまからもうれしい声が届いており、昨年参加いただいたほとんどの企業さまからも、今年リピートして出店いただけると聞いています。

また開催施設からも、実際のお客さまの来店数や、「ごっこランド」の知名度の高さを非常に高く評価いただいています。

お子さま・ファミリー、出店企業、開催施設、この三方よしの状況を作ることができている「ごっこランドEXPO」の可能性に、我々もワクワクしながら事業としてさらに成長させられればと考えています。

キッズスターの方程式

そのような中で、我々の成長の主な考え方、伸ばし方は、日本、アジアともに現状「顧客数×顧客単価」で売上が見えてきます。したがって、営業体制をより拡充し、日本海外ともに新規出店の企業さまの数を増やしていくこと、顧客数を増やすことと、「ごっこランド」の価値向上との乗算による顧客単価アップです。

この中には「ごっこランドEXPO」の拡大が、顧客単価アップを大きく牽引していくものと考えています。

また、月間平均プレイ回数が2,500万回以上になった段階で値上げの検討も行い、媒体価値に合わせた単価アップも狙っていきたいと考えています。

顧客数アップの取組み

そのような中で、顧客数の今の傾向としては、スライド右のグラフを見ていただければわかるとおり、パビリオンの数に関しても、営業体制の拡充により増加傾向が加速しています。

ベトナムにおいても、2025年度第2四半期に現地法人の設立を予定しており、本格的な営業を開始し、顧客数の増加を、より加速させていきたいと考えています。

顧客単価アップの取組み

繰り返しになりますが、まずは「ごっこランドEXPO」、2024年度は5ヶ所の開催でしたが今期は30ヶ所の開催まで展開していきたいと考えています。その先のさらなる成長は、この数字をクリアしていければ見えてきますので、ぜひ達成していきたいと思っています。

2025年1月のプレイ回数は過去最高を記録し、2月度も高い水準をキープしています。こちらの伸びは、より中長期的に成長のポテンシャルを押し上げる可能性があり、子どもたちにとってより楽しい体験につながるパビリオン作りに励んでいきたいと思っています。

2025年12月期業績予想

売上としては11億円、営業利益としては2億2,000万円ほどといったところで、足元で今期はパビリオンの新規出店企業15社とすでに出店合意済みで、開発にも入っているところです。

「ごっこランドEXPO」30ヶ所の開催に向けて、企業さまの出店枠に関しても、現状においてすでに6割を上回っており、計画達成に向けて順調なスタートを切っています。ぜひ、ご期待いただければと考えています。

質疑応答:増収率が前年同期比で加速する背景について

質問:今期の計画では、増収率が前年同期比で加速する見通しですが、その背景を教えてください。

平田:先ほどのご説明にも入っていましたが、まずは、今期の新規出店に関する「ごっこランド」のパビリオンの受注も、すでに15社決まっています。さらに伸びしろにあたる、「ごっこランドEXPO」に関しても、引き合いが非常に強く来ています。

したがって、足元の進捗としては、まずは計画どおりスタートを切れている認識であり、年間を通して計画を十分に達成できる水準で成長する見込みです。

質疑応答:中期経営計画を公表する予定について

質問:中期経営計画を出す予定はありますか?

平田:現時点では中期経営計画を公表する予定はありません。とはいえ、直近では2割から3割程度の増収を継続しており、今後中長期的にさらに成長加速度を上げていくための準備も進めていこうと考えています。

質疑応答:配当の予定について

質問:配当の予定はありますか?

平田:現時点では、将来のための事業投資が最優先事項と考えています。

同時に、上場企業として株主のみなさまへの還元の必要性を非常に感じており、株主還元はやはり経営のテーマだと捉えています。したがって、時期を見て株主のみなさまへ十分に還元できるように、我々の事業成長を果たしていきたいですし、実際に、投資の魅力を高めていきたいと考えています。

質疑応答:現状の株価分析について

質問:現状の株価をどう感じていますか? また、どう分析していますか?

平田:公開価格を下回っている状況は、我々も理解しています。今の株価に関しては、当社が成長していく価値を、十分に織り込んだものではないと思っています。

そのため、当社としては今後、我々の成長ストーリーを、株主のみなさまに確実に認知していただけるようコミュニケーションをとり、適正な株価形成に努めていきたいと思っています。

例えば当社は今期、「ごっこランド」「ごっこランドEXPO」「Gokko World」を前期より一層精力的に展開する計画で、十分な継続的成長が果たせる見通しです。このような当社の実態や事業の将来性を、みなさまにご理解いただき、株価に反映させていきたいと感じています。

質疑応答:日本とベトナムの契約単価の差について

質問:日本とベトナムの契約単価には何倍の差がありますか?

平田:現状では、ベトナムは日本の半額程度の水準でスタートしています。ただし、ベトナムでは、ダウンロード数が非常に順調に伸びており、日本もかつて同じような状況から価格を上げてきた例もあることから、ベトナムも今後日本に追いつくようなかたちで成長させていきたいと思っています。

質疑応答:海外における高単価契約の獲得可能性について

質問:ベトナムを含め、海外において、日本と同様に企業から高単価を獲得できる手応えというのは、増していますか? また、物価もまだ安い国では、現地企業も日本企業と同様のマーケティング目的を有しているのではないでしょうか?

平田:今後の成長性を考えると、その可能性はかなり高いと考えています。ただし、我々の現状としては、ベトナムでは今回、日系企業や欧米系の企業などから、いろいろとお声がけをいただき、興味を持っていただいているという直近の実績もあります。

したがって、まずはそちらの企業に対して下地を着実に作りながら、今後、現地企業も成長してくる中で、単価への取り組みも含めて、我々を選んでもらえるよう準備していきたいと思っています。

質疑応答:「ごっこランドEXPO」の収益性について

質問:「ごっこランドEXPO」の収益性と、将来的に業績を押し上げるレベル感について、可能な範囲で教えてください。

平田:「ごっこランドEXPO」の収益性は、可能性としては十分高くなると感じています。

開催数自体が増えていますし、色々なところから「施設常駐のものとして取り扱えないか?」というお話をいただいています。加えて、「ごっこランドEXPO」の中でも、大きい会場を借りての開催など、これからさまざまなかたちで発展していく可能性が見えています。

収益性をさらに上げていくためにも、今期はまず30ヶ所実施して、来期はさらに数を実施していく中で、併せて「ごっこランドEXPO」のブランディングなども進めていき、お客さまに実際に価値を感じてもらえる状況をもっと作っていきたいと考えています。

また、先ほどお伝えしたように、今後そのような施設常駐のスタイルであったり、開催規模の大きいイベントも可能になってきます。そこが実現してくると、実際、今の「ごっこランド」の半分ぐらいの価値までは一気に押し上げていけるだろうと思っています。

質疑応答:海外でのアプリリリースの要望について

質問:「ごっこランド」参加企業から、「どこどこの国でアプリをリリースしてほしい」という要望はありますか?

平田:企業さまから、要望というかたちでのお話はあまりないです。東南アジア系であれば、企業さまの支店や子会社等が、ここにも出しているし、そこにも出しているし、という状況があるため、「まず出る場合は、お声がけください」というかたちでお話をいただくことが多いです。

質疑応答:欧米における競合他社の有無について

質問:アジアで競合はいないということですが、欧米では競合他社が存在するのでしょうか?

平田:我々も今、調査中ですが、欧米では同じようなビジネスモデルの企業はないと認識しています。

質疑応答:今期業績が変動する際の想定要因について

質問:今期業績が計画から上振れる、あるいは下振れるとしたら、どういう要因がありうるのか、教えてください。

平田:上振れる要因としては、「ごっこランドEXPO」等の開催数がさらに増える可能性が挙げられます。

「ごっこランド」に関しては、ある程度想定どおりに進めていますが、いわゆるサービスデザインに関して、企業との合意のもとで取り組みが進められる経緯があるため、そこが計画どおりに進むのか進まないのかは状況次第になります。そのようなところが、上振れ要素、あるいは下振れ要素になってくると思います。

質疑応答:広告宣伝費の開示について

質問:広告宣伝費を決算説明資料で開示してもらいたいです。

平田:広告宣伝費の開示については、我々も検討していきたいと思います。ただし、当社としては広告宣伝費を、そこまで大きく使っている状況ではないため、その点も含めて、検討していきます。

質疑応答:欧米への進出の可能性について

質問:欧米への進出は考えていますか?

平田:欧米では、子ども向けも含めいろいろなサービスが存在している状況です。とはいえ、今、子どもがどこで増え続けているか、あるいはこれからのその規模を考えた時に、我々としては第一優先で、まずアジアを対象にしたいと考えています。

アジアでナンバーワンを取った上で、どう欧米を攻めていくかという順番です。基本的にまずはアジアで確実にナンバーワンの位置を取り、その後で、欧米系にどう進出していくかを考えていきたいと思います。

平田氏からのご挨拶

平田:本日は2024年12月期の弊社決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございました。当社は2025年度、「ごっこランド」の拡大はもちろんのこと、リアルイベントである「ごっこランドEXPO」の実施や、海外展開のためのベトナム法人の設立など、精力的に進めていく計画です。

足元で着実な成長を積み重ねながら、中長期的には成長角度を上げるような取り組みを、仕込んでいく方針です。今後状況が見えれば、みなさまにもご報告させていただきたいと考えています。どうぞ、ご期待いただければと思います。

配信元: ログミーファイナンス

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