ドル円、156.70円付近での推移 157円台は回復できず=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2026/01/01 05:45
 NY時間の終盤に入ってドル円は156.70円付近での推移となっている。この日発表の米新規失業保険申請件数が労働市場の底堅さを示唆する内容となったことで、米国債利回りの上昇と伴にドルも序盤に買い戻しを強めた。

 しかし、今回の米新規失業保険申請件数はクリスマス休暇シーズン前後のデータでもあり、割り引いて見る必要があるとの指摘もエコノミストから出ている。それでも、今回の数字はレイオフが低水準に留まっていることは示しているという。今回のデータは「米労働者は転職を躊躇している一方、企業の方は採用を控えているものの、人員削減も控えている」という現状の認識を現わしているのかもしれない。実際、短期金融市場は2026年の2回の利下げとの見方を変えていない。

 ドル円は一時157円台を試す動きも見られたものの、157円台を回復することなかった。今年のドルは、FRBの利下げや米貿易政策によるドル離れ、米財政政策を巡る懸念などを背景に、年ベースで8年ぶりの下げとなった。ドル指数は8%超下落し、月次でも2カ月連続の下落で今年を終えそうな情勢となっている。ストラテジストからは「来年も脱ドル化がテーマとして再浮上すれば、ドルは一段と弱含み、今年の第2四半期に見られたような動きが再現される可能性がある」との指摘も出ている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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