[資源・新興国通貨12/22~26のポイント&注目通貨] 議事録で市場のRBA金融政策見通しがどのように変化するか
今週のポイント
今週は、23日にRBA(豪中銀)議事録(12/8-9会合分)が公表されます。議事録の内容を受けて、RBAの先行きの金融政策に対する市場の見方がどのように変化するかに注目です。
カナダの10月GDP(国内総生産)が23日に発表されます。市場ではBOC(カナダ中銀)の利下げサイクルは終了し、次の動きは利上げになると予想されています。カナダのGDPが市場予想を上回る結果になれば、その見方が一段と強まる可能性があります。22日時点でGDPの市場予想は、前月比マイナス0.3%、前年比プラス0.3%です。
23日にはメキシコの12月前半のCPI(消費者物価指数)も発表されます。BOM(メキシコ中銀)は18日の政策会合で0.25%利下げすることを決定したものの、フォワードガイダンス(先行きの金融政策の示唆)を修正。直近2会合(9月と11月)は今後について「政策金利の引き下げを検討する」でしたが、今回は「追加的な政策金利調整のタイミングを検討する」になりました。BOMによる利下げはいったん停止されるかもしれません。
12月前半のCPIが市場予想よりも強い結果になれば、利下げ停止観測が市場で高まるとともにメキシコペソにとってのプラス材料になりそうです。22日時点でCPIの市場予想は、総合が前年比3.87%、コアが同4.42%です。
米ドル/円が上昇を続ける場合、本邦当局の対応に注目です。米ドル売り・円買い介入が実際に行われれば、米ドル/円が下落して、それに豪ドル/円やNZドル/円など対円の通貨ペアが引きずられると考えられます。
今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.14000NZドル~1.15500NZドル>
RBA(豪中銀)は12月8-9日の政策会合で政策金利を3.60%に据え置くことを決定しました。ブロックRB総裁は会合後の会見で、「(RBAは)現在のインフレ率の水準に満足しておらず、インフレ率を引き下げるために必要なことを行う」とし、「データがインフレの鈍化を示唆しない場合、26年2月の会合で(利上げを)検討する」と述べました。
市場では25年2月に開始されたRBAの利下げサイクルは終了し、次の動きは利上げになると予想されています。OIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、19日時点で市場では26年5月に利上げが行われるとの見方が優勢です。
23日に12月8-9日のRBA会合の議事録が公表されます。議事録ではRBAの先行きの金融政策について、会合後のブロック総裁の会見以上のヒントが提供されるかに注目です。一方、NZの主要な経済指標の発表はありません。
議事録の内容を受けてRBAによる利上げ観測が一段と高まる場合、豪ドル/NZドルは底堅く推移すると考えられます。
今週の注目通貨ペア(2):<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.36000カナダドル~1.39000カナダドル>
今週は23日に米国の7-9月期GDP速報値と12月消費者信頼感指数、カナダの10月GDPが発表されます。米ドル/カナダドルはそれらの結果に反応しそうです。
BOC(カナダ中銀)は12月10日の政策会合で政策金利を2.25%に据え置くとともに、「現在の政策金利は、経済を支えつつインフレ率を2%近辺に維持するのに、ほぼ適切な水準だ」と改めて表明しました。市場はBOC(カナダ中銀)の利下げサイクルは終了したとみており、26年中(終盤?)に利上げに転じるとの観測があります。
カナダや米国の経済指標の結果を受けてBOCとFRBの先行きの金融政策に対する市場の見方がどのように変化するかに注目です。BOCによる利上げ観測が高まる一方で、FRBによる追加利下げ観測が高まる場合、米ドル/カナダドルには下押し圧力が加わりそうです。
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