株価指数先物【寄り前】 -1σを支持線とした押し目狙いのロング対応に

配信元:株探
投稿:2025/12/19 07:48

大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 49270 +120 (+0.24%)
TOPIX先物 3366.5 +2.0 (+0.05%) 
シカゴ日経平均先物 49300 +150
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 18日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。11月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.7%上昇、変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは同2.6%上昇といずれも予想を下回り、コアCPIは2021年3月以来の低い伸びとなった。これにより来年の利下げ観測が高まるなかで米長期金利が低下し、株買いに向かわせた。また、17日夕に決算を発表したマイクロン・テクノロジーが大幅に上昇したことで、半導体・AI関連の一角に見直し買いが入った。フィラデルフィア半導体(SOX)指数は6日ぶりに反発。

 NYダウ構成銘柄では、アマゾン・ドット・コム、エヌビディア、マイクロソフト、メルク、シスコシステムズが買われた。半面、プロクター・アンド・ギャンブル、シェブロン、ベライゾン・コミュニケーションズ、ユナイテッドヘルス・グループが軟調。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比150円高の4万9300円だった。日経225先物(3月限)は日中比30円高の4万9180円で始まった。4万9140円を安値に、その後は4万9170円~4万9280円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に上へのバイアスが強まると、4万9570円まで買われた。買い一巡後に4万9150円と日中比変わらず水準まで弱含む場面もあったが、終盤にかけて4万9490円まで切り返すなど押し目待ち狙いのロングが入るなか、4万9270円でナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。マイクロン・テクノロジーが買われた影響については前日の時間外取引の上昇で織り込まれているが、エヌビディアなど他の半導体・AI関連株への買い戻しに向かわせていたこともあり、自律反発狙いのロングは入りやすいだろう。

 昨日の日経225先物は一時4万8670円まで売られた後は下落幅を縮め、ボリンジャーバンドの-1σ(4万9130円)水準での攻防となった。ナイトセッションでは同バンドを上回っての推移をみせていたこともあり、-1σを支持線としたロング対応に向かわせそうである。レンジ上限となる25日移動平均線(4万9860円)を捉えてくる展開は期待しにくいところであり、まずはオプション権利行使価格の4万9125円から4万9625円辺りのレンジを想定する。

 ただ、日銀の金融政策決定会合が通過した後は、アク抜け感が意識され、25日線を捉えてくる展開もありそうだ。市場参加者が限られているなかでは先物主導による影響を受けやすいが、低迷が続くソフトバンクグループ<9984>[東証P]やアドバンテスト<6857>[東証P]など半導体・AI関連株を見直す動きをみせてくると、ロングの動きが強まることもあるだろう。

 18日の米VIX指数は16.87(17日は17.62)に低下した。一時は17.68まで上昇する場面もみられたが、その後は75日線(17.63)が抵抗線として機能するなかで下落する形だった。引き続き同線が抵抗線として意識されていることで、リスク選好に向かわせやすいだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.60倍に低下した。一時14.53倍まで下げる場面もみられたが、その後は-2σ(14.58倍)を挟んでの推移となり、同バンドで下げ渋るなかでNTショートを巻き戻す形でのリバランスが意識されやすかった。下向きのトレンドを継続しているが、米国市場の流れを引き継ぐ形になると、いったんNTロングに振れる展開もありそうだ。


株探ニュース
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