今週のポイント
RBA(豪中銀)は9日に政策会合を開き、政策金利を3.60%に据え置くことを決定しました。ブロックRBA総裁は会合後の会見で、追加利下げは必要ないとの考えを示すとともに、近い将来に利上げを行う可能性を示しました。それらは、豪ドルにとってのプラス材料になりそうです。
10日にはBOC(カナダ中銀)、11日にはTCMB(トルコ中銀)の政策会合が開かれます。カナダドルやトルコリラは、それぞれの中銀会合の結果に反応しそうです。
BOCは政策金利を現行の2.25%に据え置くとみられます。市場ではRBAと同様、BOCは26年中(終盤?)に利上げに転じるとの観測があります。
TCMBは利下げを行うと市場は予想しています。市場では利下げ幅は1.00%との見方が優勢なものの、1.50%や2.00%になるとの観測もあります。そのため、TCMBの政策決定にトルコリラが反応する可能性があります。
今週はNZの主要な経済指標の発表は予定されていません。NZの独自材料が乏しいことから、NZドル/円は円サイド、NZドル/米ドルは米ドルサイド、豪ドル/NZドルは豪ドルサイドの材料にそれぞれ影響を受けやすい地合いになると考えられます。
メキシコの11月CPI(消費者物価指数)が9日に発表されます。メキシコペソはその結果が材料になる可能性があります。BOM(メキシコ中銀)は前回11月6日の政策会合で0.25%の利下げを行うとともに、声明で今後の金融政策について「政策金利の引き下げを検討する」と表明しました。次回12月18日の会合では追加利下げが行われる可能性があるものの、11月CPIが市場予想を上回る結果になれば、市場では26年1月以降の利下げ停止観測が浮上するかもしれません。その場合、メキシコペソにとってのプラス材料になりそうです。
今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.14000NZドル~1.16000NZドル>
RBAのブロック総裁は9日の会合後の会見で「さらなる利下げは必要ないと考えている」と述べました。また、会合では利上げが必要になる状況について議論したとし、「インフレが持続するようであれば、政策に疑問が生じる」と発言。「(RBAは)現在のインフレ率の水準に満足しておらず、インフレ率を引き下げるために必要なことを行う」と述べ、「データがインフレの鈍化を示唆しない場合、(次回26年)2月の会合で(利上げを)検討する」と語りました。
ブロック総裁の会見を受けて市場ではRBAによる早期の利上げ観測が高まっており、そのことは豪ドルにとってのプラス材料になると考えられます。11日に発表される豪州の11月雇用統計が市場予想と比べて強い結果になれば、豪ドル/NZドルは上値を試す展開になる可能性があります。
今週の注目通貨ペア(2):<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.35500カナダドル~1.41000カナダドル>
12月5日に発表されたカナダの11月雇用統計は、失業率が6.5%、雇用者数が前月比5.36万人増と、いずれも市場予想(7.0%と0.50万人減)よりも強い結果でした。その結果を受けて市場ではBOC(カナダ中銀)が26年中に利上げに転じるとの観測が浮上。OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、市場は26年終盤に利上げが行われる確率を織り込みつつあります。
BOCの政策会合とFOMC(米連邦公開市場委員会)が10日に開かれます。BOC会合で政策金利は据え置かれるとみられ、FOMCでは0.25%利下げすることが決定されそうです。
BOCの声明やマックレム総裁の会見では26年中に利上げに転じる可能性が示されるかどうかに注目。仮にBOCに利上げ観測が高まる一方で、26年1月以降のFRBによる追加利下げ観測が市場で高まる場合、金融政策面から米ドル/カナダドルには下落圧力が加わりやすくなると考えられます。
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