ローソク足が上値抵抗帯を上抜けブレーク!
【注目ポイント】「95.800円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートでの下値サポートなら、「99.000円」超えを模索しそう
【シナリオ②】同レート割れなら、「93.790円」付近までの下落を想定
【1カ月程度の“主戦場”(コアレンジ)】「93.790~99.000円」
ここもとじり高基調が続く豪ドル/円ですが、足もとでは上値抵抗帯として機能する赤色雲をローソク足(週足)が上抜けブレークする動きとなっています。この動きは、中長期スパンにおける上昇モメンタムが今後強まり得る重要なシグナルの一つと捉えて良いでしょう。
上図(週足チャート)をそれぞれ見ていくと、1) 26週MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) 上述の通り、ローソク足が赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)の上方で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩上がりでの推移になりつつある(上図赤色点線丸印)ことから、現在の豪ドル/円・週足チャートは下方硬直性を伴うレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
今後の注目ポイントは・・・BB(ボリンジャーバンド)・+1σラインをメドとする「95.800円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「95.800円」で下値サポートされた場合は、「上昇バンドウォークの継続」→「上値切り上げ」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転”」や「SARの買いサイン継続」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、今年1月7日に付けた高値水準である「99.000円」(上図Ⓐ赤色線)超えを模索する展開になりそうです。特に、「遅行スパンの“好転”」が示現したケースでは、豪ドル/円の上昇モメンタムが強まるトリガーとなりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「95.800円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「上昇バンドウォーク崩れ」→「一旦の下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転フェイク(ダマし)”」や「SARの売りサインへの転換」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、26週MAないしは200週MAをメドとする「93.790円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落を想定すべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下の豪ドル/円はもう一段の上値切り上げを模索する相場付きとなる中、当面※は「93.790~99.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。(※ここでの「当面」は、1カ月程度のスパンを想定しています。)
遅行スパンの “フェイク(ダマし)”には十分留意しつつ、中長期スパンにおけるトレードアイデアの一つとしてご参考にしていただければ幸いです。
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