一般的な古い展示物でもみられるのかと思っていたら、
心憎いほど斬新なミュージアムだった。
展示場はこじんまりとまとまった建物なのだが、
庭に面した部分が全面ガラス張りになっており、
それこそ平安時代に貴族たちが住んでいた屋敷風情を彷彿とさせる。
源氏物語が想像の産物ということで、
展示されている着物とか貴族の使っていた日用品だとか、
すべて現代人の手によって復元されたものだ。
だからといって味気ないのかというと全く逆で、
一品一品の出来がよいので、すぐにでも欲しくなるものばかりだ。
たまにはリメイクしてあげて、
それまでの展示物をオーディションにかけたら
結構な値がついて売れるかも知れない。
オイラが一番気に入ったのが、牛車(ぎっしゃ)だ。
メルセデスベンツよりも、このピッカピッカな牛車の方にに乗りたい。
(牛はどうするのかって? 白馬にしよう)
映画の陰陽師でみて、平安時代の着物に魅力を感じている。
そういう人には、間近にみるとこれはもう興奮ものだ。
まず、着物の襟が立っているところがイイ。
現代でいうとスタンドカラーというやつだ。
まだまだスタンドカラーの人気がなく、流通しているファッションはほぼ皆無。
ビジネスチャンスがあるように思える。
オイラがデザイナーだったら、シャツに限らず、上着を作りたい。
光源氏が垣根越しに、囲碁に興じる女御をのぞき見する場面が、
実物大な人形たちで展示されているのだが、
実はそのときに感じるのは、装束の魅力だけでなくて。
「いつの時代も、男は変わんねーなぁ・・・」
などと、感じてしまう人も多いと思われる。
嗚呼、イノダコーヒ。。
PS:「源氏物語は光源氏が覗きをしたり
幼い紫の上を○○○したりするエロ同人であって優美でもなんでもありません」
などという露骨な評価も多いようだが、まっ、それはそれでしょうw
PS2:平安時代に使用されていた香料の実物サンプルも面白かった。
主だった貴族のあいだで、香料の調合合戦が盛んだったという。